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2006年5月 1日 (月)

말아톤:マラソン(韓国映画)

 韓国映画『マラソン』を観た。

 先週の日曜日にビデオを借りてきて観たんだが、その日前後は竹島問題が大きな話題になっていて、私のblogにもその関係の書き込みがあり映画の感想どころではなかった。

Tposter
『マラソン』は、強度の自閉症の子チョウォンが母に導かれて走ることを覚え、最後には自らの意思でマラソンにチャレンジするという感動のトーリー。

 実話が元になっていて、ドキュメンタリー的な要素を持つ映画だ。
 モデルとなったペ・ヒョンジンさんの記事
 韓国では500万人以上が映画館に足を運んだそうだ。

 体は20才、知能は5才。
 チョウォンは感情をあらわすことを知らず、周囲の人との同調が苦手な強度の自閉症。
New_6 強靭な精神力を持った母親は根気強くあきらめずに、彼を指導し、ついに彼に走ることを教えこむ。
 そしてフルマラソンへの挑戦。彼はマラソンのコーチと出会う。
 障害のある子を押し付けられたコーチは彼を相手にしないが、あるとき彼の心を知り本気になり始める。そしてトレーニングは始まった。いつしか彼はコーチに心を開き始めていた…。

New_4 コーチのやり方に不満をつ母親は葛藤の末、結局マラソンを諦めてしまう。他の障害児たちと同様に職業訓練所に送られたチョウォンは再び母親の保護の下で生活することになる。

 実はこの物語は懸命に子を育てる母親の辛い辛い子離れがテーマの中心を成している。子供のことを一心に想い手を差し伸べてきたことが子供を束縛し、そしてそれに気づけなかった自分がいまここに居る。普通の親に在ることを障害児という存在感が強調された環境の中で分かりやすく表現されている。
 
「私はこの子に癒しを求めていた。この子が居なくなったら私はすべてを失うような気がして怖かった」と、母親は自分に向かって白状した。
 彼女にはほかに愛すべき次男がいた。そして忘れてはならない夫という存在があった。

New_5  彼は春川(チュンチョン)マラソンの日、自分独りでマラソン会場へと向かう。もう母親の分身ではなかった。彼は引き止める母親の手をすり抜けて走り出そうとする。そして一人で走り出した。最後に手を離したのは母親の方からだったようにも見える。彼を信用し…せざるを得ないときが来たのか…母親は手を離した。かつて苦しさのあまり動物園で彼を放棄したときとは違う。彼の意思を受け入れたのだ。
 最後に彼は言った「家に帰ろう」彼が初めて発信した家族への愛情表現のプレゼントではなかったのか。

CINE21 : 動画が見られます。

 チョ・スンウ(조승우)の演技力は評判どおり素晴らしいものだった。いつの間にかこちらがストーリーに引き込まれて余計な演技の心配をしなくても良かった。彼は『ラブストーリー』でも自然に私たちを引き込んでくれました。
 そして、母親(キム・ミスク 김미숙)の派手ではないが的確な演技が映画をいやみの無い暖かいものにしていたと思う。障害児を抱えているということ意外は平凡な家庭の主婦。思わず応援したくなるような。その姿が我々に親近感を抱かせてくれた。
(ところで、このキム・ミスクさんは、23年ぶりの映画出演だったそうです。)

 この映画はストーリーの展開、ソとキム・ミスクの二人のコンビネーションが合わさって心地よい爽やかな印象に仕上がっている。あまり重い映画を見たくないときにはお勧めできる一作だ。

マラソン DVD マラソン

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2006/01/27
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コメント

コメントありがとうございました。

おっしゃるとおりとても見やすい映画でしたね。いい意味でも韓国映画らしかった作品だと思います。

また遊びにきますね~。

投稿: ウギー | 2006年5月 2日 (火) 07時39分

コメント、TBありがとうございました。

障害を持った子を持つ親の気持ちが痛いほど伝わる映画でしたね。 「障害」に関わらず、子離れは難しい問題です。

韓国問題、色々なコメントが来る中、冷静に処理されてますね。 愛国心に駆られ、一過性の風に流されるのは問題です。何が国益か、良く考えて行きたいものです。

またお邪魔させていただきます

投稿: 夕凪 | 2006年5月 2日 (火) 11時30分

ウギーさん
 いらっしゃいませ。
 ウギーさんのような活動的な方は、ある意味あこがれだったりします。特にスポーツ音痴の私には。。また短いセンテンスに軽快なリズムで伝わるblogは少し見習わなければと思います。ではまた立ち寄りますね。

夕凪さん
 いらっしゃいませ。
 夕凪さんは病気と戦っていらっしゃるんですね。
 頑張ってくださいね。
 それから他の記事も読ませていただきましたが、花一杯で美しいblogですねえ。さらに読書家でいらして自分より一回り上の方だなということを感じました。
 また勉強に行きます。 

投稿: かつ | 2006年5月 2日 (火) 21時28分

おじゃまします。
コメントとTBありがとうございます。
この映画はともすれば重くなりがちなないようだと思うのですが、とてもさわやかにそして判りやすくなっている映画でしたね。
かつさんの記事もとても判りやすい解説でなんだかturboの記事はゆるくてハズカシくなってしまいました。
私は実は韓流初心者なんです。
これからはちょくちょくおじゃましますねm(__)m

投稿: turbo | 2006年5月 4日 (木) 21時37分

turboさん、
来ていただいて嬉しいです。
turboさんのblogを読ませていただきましたが、すごく盛り上がっていて楽しい日記ですね。書き込みも多いし。。
それから、イ・ビョンホンssi(ってssiをつけるんですか?さいきん)大好きなんですね。
確かに良い役者ですよねぇ。私も前からヨンさまよりイケてるなって思ってました。ドラマでは『美しき日々』『オール・イン』が良かったです。
terboさん、韓流初心者だなんてとんでもないです。私なんかよりずっと韓流じゃないですか。
では、また宜しくお願いしますね。

投稿: かつ | 2006年5月 5日 (金) 19時37分

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