« ハリウッド版『イルマーレ』 | トップページ | ギター・マンドリンクラブ練習会 »

2006年9月30日 (土)

韓国体験記(10) - モーテルに泊まろう모텔에 묵자

 2年半ほど前、論山ノンサンを訪れたときには、いつもお世話になっていたグリーンホテルはなくなっていた。
 チョッとこぎれいなホテル・レイクヒルもいつの間にか看板を下ろしていた。 こちらはチョッとリゾート風にしていたわりには宿泊料金が安すぎたのだろう。 4万5千ウォン(当時4千5百円)だったから。

 何れにしても泊まるところを、ということで동양산장(東洋山荘)トンヤンサンジャンをアタック。
 いかにも…、という名前の宿だ。
 温泉マークの看板。 駐車場には大きなノレンのような目隠し。 日本でもファションホテルとか怪しい宿のシンボル的な入り口。
 玄関を入ると小窓があり、そこにあいた小さい除き穴からおばちゃんがのぞいて…。

 うっわ~。 こんなところ、大丈夫なの? と思うが、問題ない(ことも無いが…)。
 こちらの人は一般の宿泊で普通にモーテルを利用するのだ。
 ソウルの真ん中では、男だけだと断られることがある。 男女同伴でないと客の回転が悪いという理由からだ。

 
 田舎のこんなホテル、客なんかいるのかと思うが、意外と利用客はあるようだ。

 「泊まれますか?」 묵을수 있읍니가?
 
「はいはい、いらっしゃい。 今日ですか。 いつまでですか」 예, 예. 어서 오세요. 오늘 요? 언제 까지 있으세요?

 忙しく話すので何を言っているのか聞き取りにくい。
 ごちゃごちゃしていたら窓からのぞくのも面倒なのか、おばちゃんは戸をあけて出てきた。
 小太りで表情が明るく、活発な感じのアジュンマ。

 「一週間ぐらい泊まりたいんだけど…」 일주일 정도 숙박 하고 싶은데요.
 
「はいはい、いい部屋があるよ」 예 예, 멎진 방 있어요.
 
「一泊いくらですか?」 일 박 일 인단 얼마 예요?
 
「うんうん、4万5千ウォン」 응 응, 사만 오천원.
 
「ええっ、そんなはず…」 무,뭐라구요,, 그럴 리가 …

…私は、韓流の追っかけで来ている日本人じゃないよ…

 「3万5千ウォン」 삼만 오천 원.
 
「高いでしょう」 비싸 죠.
 
「じゃ3万2千ウォン」 그럼 삼만 이천 원.

 「もう少し安くならないの」 또 갂을수 없어요.
 
「3万ウォン」 삼만 원.
 
「 … 」 …
 
「お客さん、分かったよ長く泊まってくれるし、特別に大サービスで2万5千ウォンにしてあげる。」 성님, 아랐어요 괴 길게 이용 해 주셔,, 득별히 대 서비스로 이 만 오 천 원으로 해 줄 게요.
 
「分かりましたよ、じゃ、お願いします。」 좋아요, 그러면 부닥하겠습니다.

 とにかく前金で払えというから、日程もはっきりしないので半分だけ支払って部屋へ。
 おばちゃんは一生懸命説明しながら部屋へ案内してくれた。
 ばっと見たところ普通の部屋、古くて汚い感じがするのはもう慣れているのでどうとうことはない。 お湯が出ることぐらいを確認して合格サインを出す。

 おばちゃんが帰ってしまってからバスルームで手を洗うと、流しの下から水が飛び散った。 あれれぇ、と覗き込むと流しの下の配水管がすっぽりと抜け落ちたのだ。
 あわてておばちゃんを呼びにいくと、ニコニコしながら部屋へやってきて配水管をキュッと押し込んで 「ケンチャナヨ(大丈夫)!」 妙に納得。 それ以来配水管は無事だった。

 さてと、とベッドに腰を下ろすと感触が変、(冷たい)ウォーターベッド。 うーん、まっ良いか。 と、その横に置いてある椅子に目をやると、むむ椅子ではない。 使用方法(と色々なポーズ体位)が書いてあって……。(*@ _ @*) Hの道具?

 こんな生々しいモーテルは初めてだったが、枕元にゴム製品の自販機があったり、大きな鏡のある部屋だったり、丸いベットだったり色々特徴があるのがモーテル。あまり気にならない人には安いのでお勧めだ。 ただし部屋の鍵がどうなっているかなどはしっかり確認しておきたい。

 
 さて、こうして暫くの間、東洋山荘をねぐらにしてし仕事に出かけることになった。 周囲はというと、ホテルの前の坂道を降りると食堂が一軒だけあった。 そのほかは何にも無い。 あるのは田んぼと道を隔てた向こうに梨畑、少しの民家だけ。 移動するには車が必要だった。 もちろん車なんてあるわけ無いから、いつものタクシーを呼ぶことになる。


 毎日朝になると坂ノ下の食堂で朝食をとった。
 ここもまた元気なおばちゃん(といっても年は私よりは若いが)。 私が日本人だから辛いものは駄目だと思い込んでいるらしく、

 「辛いものも好きですよ。大丈夫です」매운 것 도 좋아해요. 괜찬아요.
といってもなかなか信じられない様子だった。 そして毎日作ってもらうものを任せるといって、おばちゃんを困らせた。

 「食べ物の名前知らないから、任せます」음식 이름을 잘 머르니까 다 막길게요.

 結局、仕事は一週間ほどで終わったが、この食堂のおばちゃんと出会うのが、毎朝一番の重要なエネルギー補給の場となった。

================================
[ちょっと物知り韓国文化]

韓国りホテルでは、値切るのがあたりまえのことです。
南大門市場などの観光地では、値段交渉をしながら買い物をする姿がよく見られますが、その様な場面に限らず、たいていの支払い金額は交渉によって決定されます。

ホテルも、交渉なしの言い値で泊まったら大損をすることがあります。
日本ではホテル代を値切る習慣はありませんから、韓流ファンの日本人が事情も知らずに韓国へ行って、たくさんお金を落として帰るというのは有名なお話。 ソウルを除いては、ホテルの値段も一流ホテルに泊まって日本のビジネスホテル程度ですから、よほどの価格を吹っかけられなければ、得したような気分で損することになるわけです。

ひとこと言えば、2割ぐらいは下がりますから、もう一押ししましょう。(^^
それから、ホテルの値段は一人いくらではなく、一部屋の値段ですからお間違えなく。

|

« ハリウッド版『イルマーレ』 | トップページ | ギター・マンドリンクラブ練習会 »

コメント

私もモーテルに泊まりました。
女性二人でダブルベッドに寝ました(笑)
貧乏旅行でしか味わえないその国の”らしさ”が好きです。
2万5千ウォンは安いですね。私は3万3千ウォンでしたぁ。交渉したらもっと安くなったんでしょうかねぇ。

投稿: aki | 2006年10月 1日 (日) 01時07分

akiさん、こんばんは
女性二人でモーテルとは、なかなかのつわものですね。
ソウル市内では無理でしょうれど。そうで無ければ一部屋3万ウォンは切ると思いますよ。
前にも止まったんだよ、とか言うのが効きますよ。
この主人はけちそうだなと思ったらすぐに辞退して別をあたりましょう。
でも普通は行きありばったりでは行かないよね。

投稿: かつ | 2006年10月 1日 (日) 01時18分

かつさん、コレおもしろかったです^^
モーテルで値切って、食堂のオバちゃんに毎朝のメニュー任せて^^
言葉が出来ると、旅の楽しみもこんなに倍増するという良い例ですね。出張しながらこんなに愉しい経験積んで、ズルイ!!
私ももう少し話せるようになりたいと、切に思いましたわ。

投稿: chie | 2006年10月 1日 (日) 16時04分

私はソウルしか泊まったことがありませんが、随分違うのですね。 勉強になりました。

しゃべれると本当にいいですね。 出張も楽しみに変わります。

投稿: 夕凪 | 2006年10月 1日 (日) 16時18分

chieさん、私が韓国好きになるの分るでしょ。
向こうのアジュンマ達の作り物ではない愛情とでも言うのでしょうか。 私みたいなのが中途半端な韓国語で駄々をこねても嫌な顔一つせずに相手になってくれるのです。
私は会社の出張でこんなに楽しんでよいのだろうかというぐらい楽しんでいます。 もちろん本業はこれっぽっちも疎かにはしていませんよ。^^)
chieさんも機会があれば韓国に行ってチャンスをいっぱい捕まえて楽しんでくださいね。向こうの人たちは必ずそれにこたえてくれますよ。

投稿: かつ | 2006年10月 1日 (日) 21時06分

夕凪さん、重役出張はつまらないですよ。
昔から韓国出張というと男性のお遊びが真っ先に話題になるもののようですが、私はその様な出張に恵まれた?ことがありません。
いつでも体当たりと真心で乗り切ってきました。
最近はエスコートしてくれる人がいたり、仕事自体が打ち合せだけだったりで以前のような楽しみはあまりありませんが。

やはりソウルは特別ですよ。
物価も飛びぬけて高いし、ホテルなど東京と同じですよね。夕凪さんが泊まられるルネッサンスなどは私には豪華すぎます。 打ち合わせ先が地方の場合は、その周辺か通り道の町で宿泊してみてください。 きっと楽しい出張になりますよ。 その上経済的ですし^^)。

投稿: かつ | 2006年10月 1日 (日) 21時17分

この記事へのコメントは終了しました。

« ハリウッド版『イルマーレ』 | トップページ | ギター・マンドリンクラブ練習会 »