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2006年9月23日 (土)

『リサイクルしてはいけない』武田邦彦著

 既にいつのことか解らなくなってしまったが以前に夕凪さんが紹介されていた(夕凪さんのblog日々のつぶやき 一緒に人生楽しもうぜ)  武田邦彦氏の 『リサイクルしてはいけない』 を読んだ。

 まずは、非常にセンセーショナルな標題である。 そして、地球環境問題の改善に貢献する製品開発を志とし、リサイクルしなければならないと信じ込んで日々過ごしている私にはショッキングだった。 それだけに興味津々で読ませていただいた。

環境にやさしい生活をするために「リサイクル」してはいけない Book 環境にやさしい生活をするために「リサイクル」してはいけない

著者:武田 邦彦
販売元:青春出版社
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長文注意

 内容は、次のようなもの。

 ペットボトルのリサイクルを例にとり、それに使われるエネルギーは原材料からペットボトルを製造して使用するのに比べて3倍以上にものぼり、それは新品使用に比べて化石燃料を3倍以上使用することを意味する。
 紙も森林伐採に加担するとされるが量は微々たる物であるとともに、リサイクルによって生じる化石燃料の消費量こそが問題となる。 長期的にみると森林は植林によって(歴史的な時間軸において)早期に再生できるが、化石燃料は再生できず枯渇の危機に直面している。
 とした上で、そんな誤ったリサイクルに奔走するのでなく、文化的な生活をも楽しみながら、ゴミは分別しないで焼却し、それを来る資源枯渇の日までどこかに人工鉱山として埋めておけばよいという面白い提案がなされていた。
 さらに「環境に優しいということは、自己の犠牲を伴い、満員電車が不快だから自分が降りて快適にするようなものだ」自己中心的な考えを改め、欧米の勝者の原理ではなく、本来日本人が持ち合わせていた共に幸せになる社会観をもっと大切にせよとの意見が述べられていた。

...
 地球環境問題への取り組みには、地球総かがりの取り組みが不可欠だ。 正しい知識を提供するシステム、それを吸収して総合的に判断する能力が必要とされている。 そして、それは企業や政治の話ではなく、各個人の問題でもある。

 筆者の意見には共鳴できる部分が沢山あり、環境問題への取り組みについて再確認し、私たちの日常生活について考え直すにはよい本だと感じた。

 ただ、「リサイクルしてはいけない」は、言い過ぎのようではある。
 筆者も言っているとおり、原材料は化石燃料。 できるだけ長く使用して、この世に生を受けたペットボトルをできるだけ長く役立たせてあげなければならない。
 その方法のひとつが、効率が悪いとされているリサイクルであり、筆者の提唱しているゴミ資源である。 この本が書かれてからおそらく6年ぐらいたつが、その間にどれくらい技術が進歩したのかは興味のわくところだ。

 また、鉄や銅などの埋蔵資源はリサイクルしたほうが資源の有効活用になることについても述べられていた。

 物を大切にすること、資源を有限のものとして捉えその使い方に計画性を持たせることは必要なことであり、その対応策の一つがリサイクル。 現状のリサイクルに問題があるのであれば、それをどう改善するのかをもっと研究すべきだ。
 かつての常識では不可能なことが、どんどん可能になっていく今の世の中。 もっとリサイクルのコストを抑えなければならない。 回収のための輸送費が支配的だとしたら、その輸送費を下げる研究と努力が必要だろう。 たとえば、新品生成されたPETが私たちの手元に届くまでには、捨てられたボトルが処理場に届くのと同じぐらいの距離を移動しているはずだ。
 なぜ新品の輸送費が安いのか。 原材料の時にまとめて輸送され、商品になってからは中身の飲料水と一緒に輸送されるからPETが占める費用の割合が小さく抑えられるのだろう。 リサイクルのときの輸送費も実際には工夫して同じようにコストが抑えられるのではないのか。 そうでなければもっと有効な社会全体のシステムを検討する必要がある。

 
 この本は、何でもリサイクルすればよいというものではなく、もっと大切に使いなさいと言っている。 それは心の問題、本当に大切なことだ。
 そしてリサイクルという言葉だけに振り回されて、分別回収すればよいという感覚ではダメ。 地球環境問題や社会の成り立ちをよく知って、一地球人として責任ある行動をとらなければならないということだ。

 私も会社へ行けば、毎日のようにペットボトルのお茶を買って飲む。 そして飲み終わったららすぐに捨てる。 もちろん「ペットボトル」専用の回収箱へ。 この捨てるという行為が問題だということだ。 回収箱に入れたからといって「あなたはそれで環境改善に貢献していると考えてはいけない」 その捨てるという行為も、リサイクルにかかるエネルギーも、環境を破壊しているのだ。

 ならば、どうすればよいのか。
 ペットボトルを買わなければよい。 売らなければよい。
 では、なぜペットボトルがあるのか?
 何かメリットがあったはず。

 何でも便利な方に流れ、楽に、早く、安く で突き進んできた社会に一旦終止符を打って考え直す必要もありそうだ。
 たとえば、ペットボトルをやめて、水筒にしたり、職場でお茶を沸かしたりということがなぜ出来ないのだろう。 こういう余裕の無い日常自体も考え直さなければ …。

 結局リサイクルしなければならないほど資源を使うな、ということなのだろうか。
 ああ、手厳しい ^^)。。

 今日も、私はペットボトルを買ってしまった、何のわだかまりも無く。
 結局私は何なんだ (涙)。

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コメント

こんにちは 読んでいただき有難うございます。

PETボトルのリサイクルですが、国策でリサイクル会社が各地に建てられましたが、既にいくつかは潰れてます。 
最初は、自治体がお金を払ってリサイクルを依頼していたのが、最近はお金を取る(回収資源を売る)ようになり、リサイクル業者のコストが合わなくなったらしい。

回収したPETボトルは、中国に売っているとのこと。折角輸入した石油資源を二束三文で中国に売ってどうするんだ、と思いますね。

真の省資源はどうあるべきか、国は真剣に考えないといけません。

投稿: 夕凪 | 2006年9月24日 (日) 18時58分

夕凪さん、こんばんは。

日本は省資源先進国である前に、少資源国であることを忘れてはいけませんね。 「もったいない」という言葉を良く使う素晴らしい日本の節約文化を大事にしたいと思います。

PETボトルが国内より中国に高く売れるというテレビ・ドキュメントを私も見たことがあります。
そういう面では、国が真剣に取り組まねばならないのでしょうね。ドイツなどの環境先進国をもっと見習ってほしいものです。

投稿: かつ | 2006年9月24日 (日) 23時32分

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